神奈川県横須賀市に位置する大矢部城跡は、かつての戦国時代の要所としての歴史を持つが、その過去には数々の悲劇があり、現在では心霊スポットとしても知られている。今回は、大矢部城跡のウワサの心霊話を紹介する。
大矢部城跡とは?
大矢部城は、平安時代末期に朝比奈義秀または三浦義澄によって築かれたとされ、三浦一族の本拠地であった衣笠城の支城として重要な役割を果たしていた。
衣笠城と大矢部城は、戦略的に連携しており、敵が衣笠城を攻める際に、背後から挟撃を受けるような位置に築かれていた。
しかし、鎌倉時代に起きた宝治合戦で三浦氏が鎌倉幕府に敗北し没落した際、大矢部城も廃城となったとされている。
現在では、城跡の形跡はほとんど残っておらず、雑木林と化しており、一見して普通の林道のように見える場所だが、その地には数々の心霊現象の噂が絶えない。
大矢部城跡の心霊現象
大矢部城跡の心霊現象は以下のようなものが報告されている。
- 鎧武者の霊
夜になると、鎧を身にまとった武者の霊が森の中をさまよっているという目撃談がある。
- 黒い影の目撃
正体不明の黒い影が木々の間を駆け巡る様子が見られる。
- 女性の声
深夜、誰もいないはずの場所で、女性が何かに話しかけるような声が聞こえることがある。
- 森の奥から聞こえるすすり泣き
森の奥から子どもや女性のすすり泣きが聞こえ、近づくと音が消えるという現象が報告されている。
これらの現象は特に深夜に多く報告され、訪れる者たちを恐怖に陥れている。
鎧武者の霊
多くの目撃談が寄せられているのが、鎧武者の霊である。
特に霧の立ち込める夜や、静かな雨上がりの夜にその姿が目撃されることが多い。
武者の霊は、かつてこの地で命を落とした戦士たちの怨念が残っているのではないかとされ、彼らは今もなお、自分たちの戦場を守ろうとしているのかもしれない。
ある目撃者は、深夜に城跡付近を訪れた際、突然、何者かに肩を掴まれる感触を感じ、振り向くと鎧をまとった武者が目の前に立っていたという。
この体験後、その目撃者はしばらくの間、高熱にうなされたという。
黒い影の目撃
大矢部城跡周辺では、黒い影の目撃情報が多い。これらの影は、特定の形を持たず、時に人の形に見えることもあれば、四足の獣のような形に見えることもある。
この影は突然目の前に現れたり、木々の間をすり抜けるように消え去ったりと、その動きは予測不可能である。
地元住民の間では、この黒い影はかつての戦で命を落とした無念の霊魂たちが集まったものではないかと囁かれている。
女性の声
深夜、大矢部城跡を訪れた者たちが口々に証言するのが、女性の声である。
何かに話しかけるような、時に悲しげな口調で、時に怒りに満ちた声が聞こえるという。
この声を聞いた者たちは、その後不調を訴えることが多く、特に女性の霊が男性に対して恨みを持っているのではないかという噂も立っている。
ある若者グループが深夜に城跡を訪れた際、耳元で「助けて」という女性の声を聞き、一人がパニックに陥り、逃げるようにその場を後にしたという。
森の奥から聞こえるすすり泣き
城跡の奥にある森では、子どもや女性のすすり泣く声が聞こえることがある。
この泣き声は、昼間でも聞こえることがあり、ある女性が昼間に散歩で訪れた際、森の奥から「お母さん」と呼ぶ声が聞こえ、辺りを見渡しても誰もいなかったという。
この声を聞いた者は、数日間耳鳴りに悩まされることがあるとされ、霊的な影響を受けた可能性が高い。
大矢部城跡の心霊体験談
ある心霊スポット探索グループが深夜に訪れた際、何かが彼らを森の奥へと誘い込むような不思議な感覚に襲われたという。
グループの一人が、「何かに引っ張られているようだ」と訴え、他の者たちが止めようとしたが、そのまま森の奥へ進んでしまった。
幸い無事に戻ってきたが、その後、その者は高熱を出し、しばらく意識が混濁した状態が続いたという。
大矢部城跡の心霊考察
大矢部城跡は、かつての戦場であり、多くの命が失われた場所である。
その無念の思いが今もなお、土地に宿り続けているのかもしれない。
城跡が荒れ果てた状態にあることが、霊的エネルギーを集めている可能性がある。
この場所に足を踏み入れる際は、霊たちの安息を願い、決して軽率な行動をとらないようにすることが肝要である。
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