札幌市の豊平区にある自然豊かな公園「西岡水源池」には、四季折々の美しい風景が広がっている。しかしその裏で、訪れる人々の間では不穏な心霊のウワサが絶えない。今回は、西岡水源池にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
西岡水源池とは?

西岡水源池は、札幌市の中心部からアクセスしやすい自然公園「西岡公園」の中にある大きな池である。
明治42年に建設された取水塔をはじめ、周囲には豊かな湿地帯や遊歩道が広がり、四季折々の景観を楽しむことができる。
また、春は桜、夏はホタル、秋は紅葉、冬は雪景色と、自然美にあふれた場所でもある。
しかしその美しさの裏側には、数多くの怪異と恐怖が隠されており、札幌でも有数の心霊スポットとして知られている。
特に池の周辺や取水塔、そして道中の森の中で数々の怪奇現象が報告されている。
西岡水源池の心霊現象
西岡水源池の心霊現象は、
- 女性の霊が現れる
- すすり泣く声が聞こえる
- 池から白い手が伸びてくる
- 貯水塔の窓から誰かがこちらを見ている
- 道中で霊の目撃例がある
- 蛍の光にまぎれて現れる青白い何か
- 夜中に石を投げられる現象
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、もっとも有名なのは「池から白い手が伸びてくる」という話である。
深夜、池の近くに立つと、水面が不自然にざわめき、その中心から白く濡れた人間の手のようなものがゆっくりと浮かび上がってくる。
そしてそれは、見ている者を引きずり込もうとするかのように、じりじりと迫ってくるという。
また、池の近くでは「女性のすすり泣く声」が聞こえるとされている。
その声は風の音にまぎれて響き、振り返っても誰もいない。だが、確かに耳元で泣いていた、という証言が多い。
取水塔の窓に関しても不可解な報告がある。
夜になると、誰もいないはずの塔の中から視線を感じ、見上げると窓の奥に誰かの顔があるという。
光もないのに、はっきりと人の輪郭が浮かび上がるのだ。
池までの道中にも「霊の目撃談」が多い。
誰もいないはずの林の奥に白い着物の女性が立っていた、というような目撃談が相次いでいる。
また、10年ほど前、この地では凄惨な殺人事件が起きたという。
あるグループが複数の人間を拉致し、暴行を繰り返していたというのだ。
その中の一人が逃げ出そうとした際、逆上した加害者たちによって殺害された――という内容である。
この事件は公に大きく報道されることはなかったが、土地の住人の間では今でも語り継がれている。
さらに、公園内では自殺者もいたとされている。その場所には不自然な静寂があり、昼間でも人の気配を感じるという。
西岡水源池の心霊体験談
ある金曜日の夜、蛍を見に来た人がいた。
蛍は見られなかったが、池の方をスマートフォンで撮影しようとしたそのとき、画面の左下に青白い光が現れた。
それはふわふわと宙を舞い、明らかに自然のものではなかった。同行者もその光を見て、「ここは危ない」と直感し、急いで立ち去ったという。
また別の人物は、夜中に訪れた際、石を何者かに投げつけられたという。
周囲に誰もいない状況で、はっきりと「カン」と地面を打つ音が響いた。
その直後、茂みの中からは不気味な騒ぎ声が聞こえてきたという。
昼間に通ってもなんとなく胸騒ぎがし、気味が悪いとの声もある。
そして、遠足で訪れたという人物の話もある。
友人がふざけてお地蔵さんを蹴ったところ、翌日、手首と足首を骨折したという。
偶然にしては出来すぎており、罰が当たったのだと周囲は恐れたという。
西岡水源池の心霊考察
西岡水源池は、その自然の美しさとは裏腹に、数多くの心霊現象が報告されている場所である。
白い手や女性の霊、取水塔の人影など、池そのものに纏わる怪異の存在が目立つ点は注目に値する。
これらの現象の原因は、一説には過去に起きた殺人事件、自殺者の怨念によるものとされている。
また、西岡水源池の静寂な環境が、霊的なエネルギーを蓄積しやすい場所であるとも考えられる。
周囲の森や湿地帯、そして古くから残る取水塔の存在が、異界との接点となっているのかもしれない。
一方で、自然豊かな環境であるからこそ、人々の感覚が研ぎ澄まされ、普段は気付かない「何か」に触れてしまう可能性もある。
静けさの中に漂う異様な空気、それが西岡水源池の正体である。
興味本位で足を踏み入れる者も多いが、この地には確かに「何か」がいる。
訪れる際は、くれぐれも軽い気持ちでは近づかない方がいいだろう
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