福岡市南区の住宅街にある「上水公園」。自然に囲まれ、昼間は親子連れや犬の散歩でにぎわう一方で、夜になると「女性の霊が出る」「声が聞こえる」などの不気味な心霊体験が報告されている。今回は、上水公園にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
上水公園とは?

上水公園は、福岡市南区の「高宮」「多賀」「大池」という3つの区画が交差する高台に位置する公園である。
周囲には急な坂道が多く、公園自体も丘の頂上にあり、夜には夜景が楽しめる静かな場所である。
公園は二段構造になっており、上層は広々としたグラウンド、下層は遊具が設置された子供向けのエリアとなっている。
恐竜を模したジャングルジムや滑り台、ブランコなどがあり、普段は家族連れや犬の散歩をする人々の姿も見られる。
しかし、その穏やかで自然に囲まれた空間とは裏腹に、上水公園には昔から“出る”という話が絶えない――。
上水公園の心霊現象
上水公園の心霊現象は、
- 女性の霊が現れる
- 不気味な笑い声や人の声が聞こえる
- 公園内の森で自殺した人物の霊が出るというウワサ
- 遊んだその夜に起きる金縛り現象
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、最も多く語られるのが「女性の霊の目撃談」である。
公園の階段を上っていく最中、ふと後ろを振り返ると誰もいないはずの場所に、白いワンピースを着た女性が立っていたという証言がある。
その姿は一瞬で消え、残るのは冷たい風と異様な胸騒ぎだけである。
また、公園内で一人静かに座っていたとき、はっきりと耳元で「ふふふ…」という笑い声が聞こえたという体験も報告されている。
周囲には誰もおらず、声の主を探しても見つかることはなかったという。
さらに、公園の森の一角では、かつて自殺者が出たというウワサが存在している。
現場となった場所は草が生い茂り、今でも誰かがそこに立っているような空気の重たさが漂っている。
トイレも設置されていないこの公園では、人の気配が少なく、特に夜になると異様な静けさに包まれる。
極めつけは、ある人物が子供の頃に体験したという恐怖のエピソードである。
何も知らずに上水公園で一日遊んだ彼は、その夜、布団に入って眠ろうとした瞬間に金縛りに遭った。
身体が動かず、天井を見上げた彼の耳に届いたのは――“女の人の笑い声”だったという。天井には何もない。
ただ、暗闇に響く声だけが、彼の記憶に深く焼きついた。
上水公園の心霊体験談
地元に住むある男性が語った話によれば、深夜に公園を散歩していたところ、階段の上から視線を感じたという。
不審に思って見上げると、そこには誰かが立っていた。
しかし、目を凝らしても顔は判別できず、次の瞬間にはその影はかき消えるように消えていたという。
また、日中に訪れた女性は、子供向けの遊具エリアで写真を撮っていたところ、写真の片隅に“あり得ないもの”が写っていた。
子供の姿のようにも見えるが、顔はブレておらず、明らかに“こちらを見ていた”と語っている。
上水公園の心霊考察
上水公園で語られる一連の現象には、一貫して「人の気配」や「声」が中心となっている。
とくに女性の霊に関する話が多く、森での自殺のウワサとの関連性が強く疑われる。
自殺の現場において霊が成仏できずに残留し続けるという話は多くの心霊現象で語られるが、上水公園の場合、目撃される霊の姿や声が“子供にも聞こえる”という点に特徴がある。
これは、場所自体が地縛霊的な性質を持っている可能性を示唆しており、訪れる者に対して無差別に影響を与えているのかもしれない。
また、坂の上に位置するという地理的条件も関係しているのではないか。
高台や山頂に近い場所は、霊的なエネルギーが溜まりやすいと言われており、上水公園の「見晴らしの良さ」と「人の少なさ」は、その“異界との接点”を作り出してしまっているとも考えられる。
一見すると自然豊かで穏やかな場所。
しかし、上水公園は、時としてその裏側にある“見てはならないもの”を垣間見せる――そんな場所なのである。
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