香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)のウワサの心霊話

かつて多くの命と石炭が地の底から掘り出された場所、香月大辻炭鉱。現在は姿を消したこの旧炭鉱跡には、今もなお人知れず囁かれる“何か”が存在するという。今回は、香月大辻炭鉱にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)とは?

香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)の外観

香月大辻炭鉱(こうづきおおつじたんこう)は、福岡県北九州市に存在した貝島鉱業が運営する炭鉱である。

1879年(明治12年)に開鉱し、採掘された石炭は当時の近代化を象徴する八幡製鉄所などへと運ばれ、産業発展の礎となった。

しかし、1968年(昭和43年)に閉山。

その後もしばらくの間は選炭施設や原炭ポケット、レンガ造りの変電所などの構造物が残っていたが、2007年から2008年にかけて大部分が解体・撤去された。

現在、かつての炭鉱跡地は西鉄バスの営業所の裏手として利用されており、わずかに基礎の痕跡が残るのみとなっている。


香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)の心霊現象

香月大辻炭鉱の心霊現象は、

  • 男性の霊が現れる
  • 作業員の霊が坑内を彷徨う
  • 火災事故現場周辺で呻き声が聞こえる
  • 夜間、誰もいないはずの場所で足音が響く

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず、最も多く目撃されているのが“男性の霊”である。

現れるのは坑内の事故現場周辺で、汚れた作業着をまとい、顔はすすで真っ黒になっている。

夜間にその姿を見た者は、「声をかけてはいけない」と口を揃えるという。

なぜなら、声をかけた瞬間、その霊は振り向き、眼球のない目でこちらをじっと見つめてくるというのだ。

1961年(昭和36年)3月16日、新大辻炭鉱ではコンプレッサー室の火災事故が発生。

この事故によって発生した有毒ガスにより、逃げ場を失った26名の作業員が命を落とした。

この事故現場では、今なお亡くなった作業員たちの呻き声や助けを求める声が聞こえるとされている。

また、施設が撤去された後も“そこに誰かがいる”という感覚が消えず、特に夜間には、誰もいないはずのコンクリートの基礎跡を「コツ…コツ…」と硬質な足音が響くことがある。

この音は、かつて坑道へと向かう作業員たちの歩く音ではないかと恐れられている。


香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)の心霊体験談

ある地元住民は、深夜に旧炭鉱跡地を通りかかった際、明らかに“人の気配”を感じたという。

振り返ると、かつての作業服を着た男がじっと立っていた。

しかし、驚いて目を逸らし再び見たときには、その姿はすでに消えていたという。

また別の者は、友人と肝試しに訪れた際、足元から這い寄るような寒気とともに、「ここから出ていけ」という低く苦しげな声を耳にした。

その直後、友人が急に転倒し、足に引っかき傷のような痕が残った。現場には何もなかったはずである。


香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)の心霊考察

香月大辻炭鉱における心霊現象の多くは、実際に起こった火災事故に起因すると考えられる。

坑内に充満したガス、逃げ場を失った作業員たちの絶望、その場所に染み付いた死の記憶。それらが今なお現世に残り、霊となってさまよっているのではないか。

特に、事故で命を落とした者たちは、自身の死を納得できずにいる可能性が高い。

現場を訪れる者に対し、助けを求めるかのような現象が起こるのもその一因であると思われる。

炭鉱という、閉ざされた空間での死は、深く、重く、そして消えにくい。

香月大辻炭鉱が持つ“闇”は、施設が解体されてもなお、完全に拭い去られることはないのである。


香月大辻炭鉱(貝島鉱業大辻炭鉱)の地図

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