山口県宇部市に位置する宇部新川駅。この駅では近年、白い服を着た老婆の霊がホームに現れるという不可解な噂が囁かれている。人身事故などの記録がないにもかかわらず、なぜ霊が現れるようになったのか。今回は、宇部新川駅にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
宇部新川駅とは?

宇部新川駅(うべしんかわえき)は、山口県宇部市上町一丁目に位置する、西日本旅客鉄道(JR西日本)宇部線の駅である。
宇部市の中心市街地に構えられ、市を代表する駅として知られている。
もともとは1914年(大正3年)に宇部軽便鉄道の駅として開業し、現在の宇部中央バス停付近にあったが、1923年の路線延伸に伴い、現在の場所へと移転された。
かつては賑わいを見せたこの駅舎も、現在は無人化が進み、パネルで閉ざされた窓口が静けさを物語っている。
また、同駅は映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の終盤シーンのモデルともなっており、ファンにとっては“聖地”としても知られている。
宇部新川駅の心霊現象
宇部新川駅の心霊現象は、
- ホームに白い服を着た老婆の霊が現れる
- 駅にまつわる人身事故の記録はないにもかかわらず、霊の出現が後を絶たない
- 老婆の霊は近隣の病院から駅に“移動”してきたという噂がある
- 病院と駅を行き来している霊ではないかとの考察もある
である。以下、これらの怪異について記述する。
白い服の老婆の霊が目撃されるようになったのは、いつからか定かではない。
だが、その姿は何度も報告されており、ホームの片隅に佇むその姿を見た者は、皆一様に異様な寒気と不快感に襲われるという。
奇妙なのは、この駅において過去に人身事故などの凄惨な事件が記録されていない点である。
霊が出るにはあまりにも“整然としすぎている”場所であるはずなのに、なぜ彼女はこのホームに姿を現すのか――。
調査を進めると、近隣にある「記念病院」と呼ばれる場所に、かつて“白い老婆の霊”が頻繁に出没していたという話が浮上してくる。
その病院とは、現在の宇部市渡辺翁記念会館の可能性が高い。
この老婆の霊は、もしかすると生前、そこで入院していた患者であり、なんらかの理由で“魂が病院から駅へと移動した”のかもしれない。
あるいは、病院と駅を往復する形で漂っているとも考えられている。
夜の駅に差し込む蛍光灯の冷たい光の下、誰もいないホームでふと振り向くと、白く染まった顔の老婆がこちらを見つめていた――そんな話が複数の証言者の口から語られている。
宇部新川駅の心霊体験談
2023年の夏、宇部新川駅を訪れたという地元の男性が、こんな体験を語っている。
「夕方18時過ぎ、電車を待っていたら、ホームのベンチに誰かが座っているのが見えたんです。白っぽい服の女性のようでした。視線を外してまた見たら、もういなかったんですよ。でもベンチの下に、水たまりでもないのに“濡れたような足跡”が2つだけ残っていました。近くに誰もいないはずなのに。」
この証言は、老婆の霊の“実在性”を裏付けるものとして語り継がれている。
宇部新川駅の心霊考察
宇部新川駅の心霊現象は、その発生源が明確でないという点で非常に異質である。
通常、事故現場や事件のあった場所に霊が留まりやすいとされているが、同駅にはそういった過去が記録されていない。
それにもかかわらず、霊が現れる理由として考えられるのは「霊そのものが居場所を選んでいる」という仮説である。
記念病院で目撃された白い老婆の霊が、“より居心地の良い場所”を求めてこの駅に辿り着いたのではないか。
無人化が進み、訪れる人も少ないこの駅には、霊にとって干渉を受けずに留まるには最適の場所とも言える。
昼間は静まり返り、夜になれば誰もいない駅のホーム。
そこに“誰か”が立っている気配を感じたとき、その視線の先にいるのは――他ならぬ“白い老婆”かもしれない。
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