外観は洋館風ながら魔女の家を思わせる暗い佇まいを持ち、内部は湿った布団や浴槽のない浴室など不気味な雰囲気が漂うホテルエンペラー。古くから「浴室やトイレが怖い」「女性の霊を見た」といった証言が残り、玄関口からすでに異様な気配を感じるという。今回は、ホテルエンペラーにまつわるウワサの心霊話を紹介する。
ホテルエンペラーとは?

ホテルエンペラーは、とある地域に存在する古いラブホテルである。
外観は一見して洋館風であるが、灰色がかった壁面と重苦しい佇まいは、むしろ魔女の館を思わせる不気味な雰囲気を放っている。
館内は昭和レトロそのままの造りであり、ブラウン管テレビや湿気た布団、和式の部屋など、現代の快適さからは程遠い環境である。
ネット上のラブホテル口コミサイトでは、十年以上前から「怖かった」という短い一言が残されているのみであり、近年に至ってはほとんど口コミすら存在しない。
その沈黙そのものが、この場所の異様さを物語っている。
※現在は看板も撤去され、建物の1階部分には別の会社が営業している。訪れる際は営業に支障をきたすような迷惑行為は厳に慎むべきである。
ホテルエンペラーの心霊現象
ホテルエンペラーの心霊現象は、
- 浴室やトイレから感じる異様な気配
- 入室直後に頭痛や重苦しさを覚える
- 女性の霊の目撃談
- 玄関口から漂う「何か居る」ような圧迫感
- 内部に漂う異常な「負の念」
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず浴室やトイレに関しては、利用者が口を揃えて「怖い」と証言している。
浴槽はなく、床に人工芝のようなものが敷かれ、その上にバスマットが乱雑に置かれているだけである。
シャワーのみの異様な構造は清潔感をまるで欠き、石鹸や備品も存在しない。
こうした環境そのものが不気味さを助長している。
また、部屋に入っただけで頭痛を訴える者もいる。
霊感は全くないという人物ですら、入室直後に耐えがたいほどの重苦しい空気を感じ、すぐに部屋を出ざるを得なかったという。
さらに、女性の霊の目撃談が囁かれている。
姿がはっきりと確認されたわけではないが、浴室の鏡越しに誰もいないはずの背後から視線を感じた、という証言がある。
玄関口から既に「何かが待ち構えている」との印象を持つ者も多い。
ホテル内には「当ホテルは客を選びます」「招かざる客はいりません」といった異様な張り紙が存在し、受付の接客も罵声混じりで、強烈な負の念が積み重なっているのは明白である。
こうした人為的な負の感情が、霊的現象を引き寄せている可能性は否めない。
ホテルエンペラーの心霊体験談
2018年にこのホテルを訪れたある客の体験談が残っている。
深夜2時過ぎ、酔った勢いでフラリとこのホテルに入った。
パネルから部屋を選ぼうとすると、小窓から声がして「どうしますか?」と尋ねられた。
その声の直後、店員は「休憩か宿泊か聞いてる、クソッ」と罵声を浴びせてきたという。
宿泊を選び、前金を支払おうとすると、釣り銭を壁越しに投げ渡され、さらに「クソッ」という言葉を繰り返された。
意味の分からぬ悪態と異様な張り紙に囲まれた環境は、既に通常の宿泊施設とは思えぬ狂気に満ちていた。
部屋に入ると、布団は重く湿気、テレビはブラウン管、スリッパは汚れ、風呂は浴槽もなく、人工芝の床にバスマットを敷いてシャワーを浴びるしかなかった。
さらにカーテンがなく、朝日が差し込むまま眠ることもできない。
この客は「全くもってまともな要素がない」と結論づけている。
だがその異様さの中に、不思議なまでの「嫌な気配」が漂っていたことを証言している。
ホテルエンペラーの心霊考察
ホテルエンペラーにまつわる現象は、物理的な老朽化や不衛生さだけでは説明がつかない。
入室直後に頭痛や圧迫感を覚える現象は、霊的な影響と考えざるを得ない。
また、張り紙や接客態度から滲み出る悪意や不快感が、訪れた者の心を乱し、霊を引き寄せる要因となっている可能性も高い。
特に、女性の霊の噂は、このホテルが抱える負の歴史や背景を示唆しているように思える。
かつてこの場で不幸な出来事があったのかもしれない。
建物全体を覆う重苦しさは、単なる偶然や古さによるものではなく、積み重なった怨念が形を成していると考えるべきである。
ホテルエンペラーは、ただの古びた宿泊施設ではない。
そこには、人を拒み、そして人を蝕む「何か」が今も息づいているのかもしれない。
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