堀河ダムのウワサの心霊話

大阪府泉南市の山中にある堀河ダムは、静けさに包まれた水面が印象的な場所である。しかしその裏には、自殺や不可解な出来事が相次ぐという、暗い噂が絶えない。今回は、堀河ダムにまつわるウワサの心霊話を紹介する。


堀河ダムとは?

堀河ダムの外観

堀河ダム(ほりごダム)は、泉南市東南部の山地、金熊寺川上流部に位置するコンクリート重力式ダムである。

農業用水の安定供給を目的として、大阪府営事業として昭和37年度に着工し、昭和46年度末に竣工、昭和48年10月より泉南市が管理業務を委託されている。

堤高は45.4メートル、堤長は130メートル、満水時の貯水量は約252万立方メートルに及ぶ。

春には湖岸の桜が咲き誇り、昼間は多くの花見客で賑わうが、夜になると一転して不気味な静寂に包まれる。

この地では自殺や転落事故が多発しており、ダムの傍らには亡くなった人々の冥福を祈る地蔵が並ぶ。

その光景は、訪れる者に重い空気を感じさせるものである。


堀河ダムの心霊現象

堀河ダムの心霊現象は、

  • 夜中、ダムの壁面を赤ん坊がよじ登っていく姿が目撃される
  • 同じく、女性が水面から現れ壁を登る姿が確認されている
  • 水面近くで「赤ん坊の泣き声」や「母親の呼びかける声」が聞こえる
  • 湖畔を歩いていると、足元から冷たい手に掴まれる感覚がある

である。以下、これらの怪異について記述する。

堀河ダムには古くから、妊婦が身投げしたという話が伝わっている。

その夜以降、ダムの壁面をよじ登る赤ん坊の姿が度々目撃されるようになったという。

闇夜の中、水面を照らす月光の下で、濡れた小さな手足がコンクリート壁を這い上がっていく姿を見たという証言が複数存在する。

また、同じくダムの壁を登る女性の霊も目撃されている。

女性は水面から現れ、まるで赤ん坊を追うように壁をよじ登っていく姿で目撃されるという。

赤ん坊の母親が後を追っているのではないか、と地元では囁かれている。

別の噂では、赤ん坊の霊はすでにこのダムから離れ、訪れた人々に憑いて回るという。

撮影に訪れた者が、帰宅後に意味のない泣き声を耳にした、あるいは赤ん坊の笑い声を録音機器が拾ったという報告もある。

さらに、夜中に湖畔を歩いていると、誰もいないのに水面から声が聞こえることがあるという。

それは男の呻き声とも、子を探す母の声ともいわれ、風や波の音では説明できない不気味な響きを持っている。

このような出来事から、堀河ダムは大阪府内でも特に「実際に人が亡くなっている場所」として恐れられている。


堀河ダムの心霊体験談

ある男性は、二川ダムや山田ダムといった和歌山県の“化けダム”を巡る撮影の帰りに、堀河ダムを訪れた。

夜のダムは真っ暗で、街灯の光も届かず、水面は闇に溶け込んでいたという。

撮影を始めて数分後、水面から「何かがよじ登る音」が聞こえた。

水が滴るような音とともに、暗闇の中に白いものが見えたが、懐中電灯を向けた瞬間には消えていたのである。


堀河ダムの心霊考察

堀河ダムにおける怪異の多くは、「水死者の霊」「親子の情念」という共通点を持っている。

水辺は古来より、現世とあの世の境界とされてきた場所であり、命を絶った者の思念がそこに留まることは少なくない。

妊婦が子を抱えたままこの世を去ったという事実があったのなら、その母子の未練が強いのも当然である。

赤ん坊の霊が「よじ登る」姿は、母親のもとへ帰ろうとする無垢な意志の象徴かもしれない。

しかし一方で、「赤ん坊がすでにダムを離れ、人々に憑いて回る」という説は、堀河ダムが単なる心霊スポットではなく、“想いを伝染させる場所”となっていることを示唆している。

堀河ダムは昼間こそ穏やかだが、夜になると底知れぬ冷気が漂い、湖面には微かな波紋が広がる。

その静寂の中で、誰もいないはずの壁面を、何かが今も這い上がっているのかもしれない。


堀河ダムの地図

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【管理人】狐憑きのたる

全国のウワサの心霊スポットを調査し、その魅力と恐怖を皆さんにお届けしています。