金比羅池のウワサの心霊話

福岡県北九州市の中央公園内にある「金比羅池」には、かつて空襲の犠牲者の遺体置き場であったという噂や、子どもの溺死事故が相次いだ過去がある。今回は、金比羅池にまつわるウワサの心霊話を紹介する。


金比羅池とは?

金比羅池の外観

金比羅池(こんぴらいけ)は、北九州市の福岡県営中央公園内にある池である。

もともとは「八王子池」と呼ばれており、大正7年(1918年)に灌漑用の溜め池として造られた歴史を持つ。

現在は面積約18,200㎡を誇り、周囲にはジョギングコースやベンチが整備され、多くの市民が訪れる憩いの場となっている。

カルガモやアオサギ、シラサギ、さらにはタカ科の猛禽類ミサゴや旅する蝶アサギマダラなども観察できる自然豊かな場所である。

しかし、そんな平和な景観の裏に、恐ろしい異名が存在する。それが「死に池」である。

表向きの姿とは裏腹に、この池には決して語られたくない過去と、今もなお語り継がれる不可解な現象が潜んでいる。


金比羅池の心霊現象

金比羅池の心霊現象は、

  • 少年の霊が目撃される
  • 白装束を纏った僧侶のような霊が現れる
  • 夜になると池の中からうめき声のような音が聞こえる
  • 足を引っ張られて溺れるという現象が報告されている

である。以下、これらの怪異について記述する。

まず最も有名な霊は、少年の霊である。池のほとりに佇む姿が何度も目撃されており、その目は何かを訴えるように空虚に開かれているという。

霧がかかる夜などに、突然水面に現れては消えるその姿に、目撃者の多くは言葉を失ったと語る。

次に語られるのは、白装束の僧侶の霊である。

ある小学生の体験談によれば、夕暮れ時に池を訪れた際、水中から白い衣をまとった人物がゆっくりと現れ、無言のままお経を唱えながら池に入っていったという。

棒のようなものを振りかざしながら唱えるその声は、この世のものとは思えないほど不気味であったという。

池の中から聞こえるうめき声については、特に風のない夜や静まり返った早朝に聞こえることが多いとされる。

「助けて」というかすれた声や、すすり泣くような音が水面から響く。もちろん、その場には誰もいない。

最も恐ろしいのは、足を引っ張られるという現象である。

この池は藻やヘドロが多く、一度足を取られるとなかなか抜け出すことができない。

過去には実際に子どもが数人溺れて亡くなっている。

生き延びた者の証言によれば、ただぬかるみに取られたのではなく、「誰かに足首をつかまれたような感触があった」とのこと。

まるで池が生きていて、引きずり込もうとしているかのようである。


金比羅池の心霊体験談

小倉北区出身の男性が語る体験は凄惨である。

幼いころ、親から「死に池に近づくな、足を引っ張られるぞ」ときつく言われていたが、好奇心に負けて遊びに行ってしまったという。

ある夕暮れ時、彼が友人と遊んでいると、水面に白装束の人影が浮かび上がった。

それは池の中心へとゆっくり進み、突然、謎のお経を唱え始めたという。動けなくなった彼らは、その場から逃げ出すことしかできなかった。

また別の証言では、池で溺れて亡くなったという親族の話を聞かされた者がいる。

昔の金比羅池周辺は今ほど整備されておらず、ぬかるんだ沼地のような状態だった。

そこで遊んでいた親戚の少女が、藻やヘドロに足を取られて命を落としたという。

以後、その家族では金比羅池は「触れてはならない場所」とされてきた。


金比羅池の心霊考察

金比羅池が“死に池”と呼ばれる由来の一つに、1945年8月の八幡大空襲の惨劇がある。

空襲によって多くの命が奪われ、遺体の一時的な集積場所として、この池の周辺が使われていたという噂がある。

地に染みついた無念の念が、今もなお池の底から湧き出しているのかもしれない。

また、実際に複数の溺死事故が記録されており、池の構造上、藻に絡まれて足を取られやすい環境であることも現実的な危険として存在している。

それが「足を引っ張られる」という心霊現象の土台となっている可能性もある。

さらに、目撃される霊の数々――少年、白装束の僧侶、聞こえるうめき声――それらは無念の死を遂げた魂が、今もなお浮かばれることなくこの世にとどまり続けている証なのかもしれない。

現在の金比羅池は整備が進み、市民の憩いの場として活用されているが、その水面の奥には、決して忘れてはならない過去と、未だ癒えぬ魂たちの存在が、静かに蠢いているのである。


金比羅池の地図

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