栃木県足利市と佐野市の境界に位置する越床峠(こしどことうげ)は、古くは交通の要所として利用され、現在は廃道となっている。この峠は多くの事故や不幸な出来事が語られる場所であり、心霊スポットとしても知られている。今回は、越床峠(旧道293)のウワサの心霊話を紹介する。
越床峠(旧道293)とは?
越床峠は栃木県足利市と佐野市を結ぶ国道293号線の旧道に位置する峠である。
標高157mのこの峠は、かつて多くの車両が行き交う重要なルートであったが、1995年(平成7年)に越床トンネルが開通したことで役目を終え、現在では廃道となっている。
峠道は急勾配と屈曲が多く、特に冬季には凍結による事故が頻発していた。
また、この地域にはさらに古い道も存在し、1895年(明治28年)に完成した越所隧道(こしどこずいどう)は、現在では荒廃し、自然に還りつつある。
そのため、訪れるには相当の覚悟と準備が必要である。
廃道となった現在、越床峠は不法投棄された廃タイヤやゴミが散乱し、荒れ果てた雰囲気を漂わせている。
この不気味な環境が、心霊スポットとしての噂をさらに助長している。
越床峠(旧道293)の心霊現象
越床峠(旧道293)では、以下のような心霊現象が報告されている。
- 白い服を着た女性の霊の目撃
- 陽気に歌う女性の声
- 峠道で響く足音や話し声
- 動物の幽霊の出現
- 突然の冷気や体調不良
これらの現象は、かつて多発した事故や峠にまつわる不幸な出来事と関連しているとされる。
白い服を着た女性の霊の目撃
旧道を車で走行中、白い服を着た女性が突然現れるという報告が後を絶たない。
この霊は、まるで車を止めさせるように道の真ん中に立っているという。
そして近づくと、何事もなかったかのように消え去る。地元住民の間では、この霊が過去にここで命を落とした女性ではないかと噂されている。
陽気に歌う女性の声
越床峠では、深夜に耳を澄ますと女性が陽気に歌う声が聞こえるという。
この声は一定の距離を保ちながら、訪問者を追いかけるように響くことが多い。
この現象を体験した人は、得体の知れない恐怖を感じ、その場を離れることができなくなるという。
峠道で響く足音や話し声
誰もいないはずの峠で、背後から足音や話し声が聞こえるという報告も多い。
この現象を目撃した人々は、周囲を確認するが、そこには誰もいない。
不気味な音だけが耳に残り、その後、車が故障する、体調を崩すといった二次的な被害を受けることがある。
動物の幽霊の出現
旧道の車道や山道に突然現れる犬や猫の姿。これらの動物は、目の前に現れては霧のように消えてしまう。
この現象も、かつての事故で命を落とした動物の魂が彷徨っているのではないかと考えられている。
越床峠(旧道293)の心霊体験談
体験談1:車に立ちはだかる白い女性
ある男性が深夜に越床峠を訪れた際、ライトに照らされた白い服の女性が突然現れた。
慌てて車を停めたが、女性の姿は霧のように消え、その後も車の周りを見渡しても何もいなかったという。
体験談2:女性の歌声に怯える
友人と二人で越床峠を歩いていた際、どこからともなく陽気な女性の歌声が聞こえ始めた。
二人は周囲を見渡したが、声の主らしき姿は見つけられず、歌声は耳元で響くように聞こえ続けたという。
体験談3:動物の影
昼間に越床峠を散策していた際、突然目の前に白い犬が現れた。
しかし、その犬は数秒後には消えており、あまりの出来事に驚いてその場を離れたという。
越床峠(旧道293)の心霊考察
越床峠での心霊現象は、その多くが過去の事故や歴史的背景に関連していると考えられる。
旧道時代に頻発していた事故は、犠牲者の霊をこの地に留めているのかもしれない。
また、荒廃した廃道や不法投棄のゴミ、そして自然に侵食されつつあるトンネルの雰囲気が、心霊現象を増幅させている可能性もある。
白い服の女性の霊や歌声の正体については、未だ確たる証拠はないが、多くの目撃談があることから、単なる噂話とは言い切れないだろう。
この峠を訪れる際は、安全に十分配慮し、軽率な行動は慎むべきである。
越床峠は、その不気味な歴史と現象が語り継がれることで、今後も心霊スポットとして注目を集めるに違いない。
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