旧水界トンネルのウワサの心霊話

旧水界トンネルは、宮城県の南三陸町と登米市にまたがる歴史的なトンネルであるが、その静寂を破るように数々の心霊現象が報告されている。今回は、旧水界トンネルにまつわるウワサの心霊話を紹介する。


旧水界トンネルとは?

旧水界トンネルの外観

旧水界トンネル(みずさかいずいどう)は、宮城県登米市東和町と南三陸町入谷を結ぶ旧国道398号線上に存在する廃トンネルである。

1886年(明治19年)に竣工し、宮城県内では最も古い近代隧道として知られている。

設計にはフランス人技師が関わっており、1953年には改修が施された。

全長89.8m、幅4.7m、高さ4mと小規模ながらも、その重厚な石積み構造は時代を超えてなお存在感を放っている。

現在では新水界トンネルの開通により廃道となり、車両での通行は不可能となっているが、その静寂と湿気、そして異様なまでの空気感から、「出る」場所として心霊スポットとしての名を轟かせている。


旧水界トンネルの心霊現象

旧水界トンネルでは以下のような心霊現象が語られている。

  • 老爺の霊が現れる
  • 壁から白い手が伸びてくる
  • 交通事故が多発している
  • 強烈な寒気や悪寒に襲われる

これらは単なる噂ではなく、訪れた者が実際に体験した恐怖と共に語られている。

以下、これらの怪異について記述する。

まず、もっとも有名なのが「老爺の霊」の出現である。

トンネルの中腹あたりに立ち尽くし、通行人を見つめるという報告が複数存在している。

無言のままその場に立ち尽くす様子は、まるでこの地に未練を残した者の怨念のようだ。

次に、最も背筋が凍る噂とされているのが「人柱伝説」である。

明治のトンネル建設時、事故により亡くなった労働者の遺体を、埋葬の手間を省くため壁の中に埋めたというのだ。

壁に触れると時折、冷たく濡れた感触の“手”に触れることがあるという。

これは果たして石材の冷たさか、それとも――。

さらに、白い手が壁から這い出るように伸びてくるという現象が複数人により目撃されている。

カメラを構えた者がその瞬間を捉えようとした際、青白い塊がレンズにスッと入り込み、シャッターを切った瞬間にはっきりと写っていたという証言もある。

また、トンネル周辺は交通事故の多発地点としても知られている。

霊がドライバーの注意を引こうとしたのか、それとも別の何かが運転の妨げをしたのかは不明だが、ブレーキの効きが鈍くなる、ハンドルが勝手に取られるといった報告が絶えない。

寒気や悪寒を訴える者も多い。真夏でも肌が粟立つほどの冷気が流れるというが、それは空調のない自然のトンネルには不釣り合いな冷たさである。


旧水界トンネルの心霊体験談

「原付で向かったら、途中でエンジンが止まった。車で行った時には、何も触れていないのに窓に手形がべったりとついていた。隣にいた女の子は突然泣き出した。憑依体質の人間は絶対に行くべきではない。」

「入口で写真を撮ろうとしたら、レンズの中に青白い塊がスーッと入ってきた。シャッターを押した時、はっきりとその塊が写っていた。トンネル内には入っていないが、それでも十分に異常な空気を感じた。」

「友人がトンネル付近で白い女の霊に追いかけられた。スーッと地面から数十センチ浮いた状態で滑るように近づいてきた。あれは絶対に幽霊だったと、今でも彼は断言している。」

「夜に訪れたが、途中で白い影が横切った。さらに傘をさした人影が立ち尽くしていたが、近づいてもまったく動かない。恐ろしくなって走って戻った。」


旧水界トンネルの心霊考察

旧水界トンネルにおける霊現象は、単なる一過性の都市伝説では片づけられない。

老朽化した構造、湿気の多い環境、そして「人柱」という歴史の闇が複雑に絡み合い、異界との接点を形成している可能性がある。

老爺の霊の目撃は、時代背景を考えると人柱となった労働者の可能性が高い。

また、壁から伸びる白い手は、物理的な説明が困難であり、霊的干渉としか思えない現象である。

交通事故の多発もまた、霊の存在が関与しているとする声は根強い。

事故が起こるたびに霊が増え、それがさらに事故を誘発するという負の連鎖が起きていると考えれば、合点がいく。

霊が集まりやすいとされる湿気の多い場所、そして通行止めで人の気配が絶えた空間が、「ここではない何処か」との境界を曖昧にしているのかもしれない。

旧水界トンネル――それは、過去の歴史が封じ込められたまま、今なお霊が息づく「異界の入口」であると言えるであろう。


旧水界トンネルの地図

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【管理人】狐憑きのたる

狐憑きのたる

全国のウワサの心霊スポットを調査し、その魅力と恐怖を皆さんにお届けしています。