奈良県曽爾村にある「曽爾高原 青少年自然の家」には、自然豊かな環境とは裏腹に、数々の不気味な心霊現象が語り継がれている。今回は、曽爾高原 青少年自然の家にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
曽爾高原 青少年自然の家とは?

曽爾高原 青少年自然の家は、奈良県と三重県の県境、室生赤目青山国定公園内に広がる曽爾高原の一角に位置している。
ススキが一面に広がるこの高原は、秋には黄金色の風景が広がり、訪れる者を魅了する。
施設では自然観察やハイキング、竹細工や天体観測など、自然とふれあう多彩な研修支援プログラムが用意されており、青少年の育成を目的としている。
家族連れにも人気のスポットであり、季節ごとに異なる自然の表情を見せる魅力的な場所である。
しかし、その静寂に包まれた自然の中には、忘れ去られた何かが今も息づいているようである。
曽爾高原 青少年自然の家の心霊現象
曽爾高原 青少年自然の家にまつわる心霊現象は、
- 少女の霊が現れる
- 謎の傷が体に増えていく
- 女の幽霊の声が聞こえる
- 窓に不明な手形が現れる
- 不可解な足音や笑い声、泣き声が夜に響く
- 笛の音やドアを蹴られる音が聞こえる
である。以下にて、これらの怪異について記述する。
この場所に現れるとされるのは、ひとりの少女の霊である。
その姿をはっきりと見たという証言は少ないが、夜になると女の子の笑い声や泣き声が聞こえてくるという。
耳を澄ませていなくても、それははっきりと耳に届き、聞いた者の背筋を凍らせるという。
ある者は、滞在中に手に傷ができていたことに気づいた。
最初は小さな傷で気にも留めなかったが、次第に数が増えていった。
お風呂に入る前に確認した数よりも、入浴後にはさらに増えていた。
そして朝、またひとつ傷が増えていたのだという。
この現象には近くにある「お亀池」に伝わる人魚伝説が関係しているのではないかと噂されている。
人魚――その存在が本当ならば、近づいた者に呪いを与えているのかもしれない。
さらに、夜のキャンプファイヤーのあと、トイレに行った帰りに背後から女の人の声が聞こえ、振り返るとそこには女の幽霊が立っていたという話もある。
その場にいた者全員がその姿を見ており、幻覚ではない。
また、ある者は友人から送られてきたメッセージによって、窓に不気味な手形がついていることを知らされた。
手形は室内側ではなく、外側についていたという。
窓に手を当てて確認したが、誰の手とも一致しなかった。
さらに歯をカチカチと鳴らす音、外から聞こえる笛の音、誰もいないはずの廊下でドアを蹴る音など、さまざまな怪音が夜を包み込んだ。
そして別の友人の話では、窓の外に人の顔が浮かんでいたという。
曽爾高原 青少年自然の家の心霊体験談
夜中、友人二人とともにトイレに行った後、広場へ向かう途中だった。
玄関を出てすぐ、上の方の坂から「ドドドド…」という重たい足音が聞こえた。
振り返ると、そこから女の子の声が聞こえてきた。あの声は確かにこの世のものではなかった。
キャンプファイヤーを終えた夜。3人でトイレに向かい、その帰り道。ふと後ろから女の人の声が聞こえ、誰かがついてくるような気配がした。
振り返ると、そこには白い服を着た女の幽霊がいた。
その場から走って逃げたが、心臓の鼓動はしばらく収まらなかったという。
夜の就寝時、誰も笑っていないはずの部屋で笑い声が響き、しばらくするとすすり泣くような声へと変わった。
別の宿泊者は、他棟に泊まっている友人から「窓に手形がある」との連絡を受けた。
確認すると手形は誰のものでもなかった。しかも、その後自分の部屋でも奇妙な現象が起きた。
歯を鳴らす音、外からの笛の音、ドアを蹴られるような鈍い衝撃音が夜通し続いた。
話を共有した他の友人の部屋でも、今度は窓の外に人の顔が現れたという。
曽爾高原 青少年自然の家の心霊考察
この地に現れる霊は、一貫して「少女の霊」と関連している。
声、姿、手形――いずれも幼い女の存在を感じさせるものである。
かつてこの場所で何か悲しい出来事があったのか、あるいは近隣の「お亀池」に伝わる人魚伝説と関係があるのかは定かではない。
だが、霊現象の多くが「夜」に集中しており、特にトイレや窓付近で頻発していることから、何かを「見られること」「侵入すること」に強い執着を持った霊の存在が疑われる。
少女の霊がこの地に囚われているのだとしたら、彼女はただ迷っているのではない。
そこに泊まる者たちに、何かを伝えたがっているのか、あるいは単に……引きずり込もうとしているのかもしれない。
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