Chilla’s Art(チラズアート)作のPC(Steam)用ホラーゲーム「終焉介護」の考察と謎解き攻略までをしていく。この作品は、ある介護職員(ホームヘルパー)に起こる奇妙な恐怖体験に直面していくことになる…後半では終焉介護のエンディングの意味と解説もしていく。
終焉介護は不気味な演出で進行していく
終焉介護のグラフィックは、VHS風のフィルターが強めで不気味な雰囲気を演出している。
基本的に使用する道具(アイテム)は、緑色のマークで表示されており、進行するのが楽になっている。
とはいえ、何をするか分かりにくい時があるためどうすればいいのか悩むこともあった。
終焉介護では認知症を患っている宗一を風呂へ入れたり寝かしつけたり介護を行うのであるが、静寂の中で謎の気配と恐怖を搔き立てる演出が起こり始めるのであった。
終焉介護のあらすじと攻略
序章 富田咲千江(26)
終焉介護のはじめの主人公である富田咲千江は、介護利用者である古賀宗一の元を訪れた。
だが、家は不気味な雰囲気が漂っており、宗一の姿はなかった為、捜すことになる。
宗一を発見した咲千江は、宗一の介護をしていくのだが、ごみを片づけて2階に上がると、異臭が強くなってくる。
まるで臭いに導かれるように咲千江は、ある部屋に辿り着くのであった…。
そこで見た者は何者であろうか…。
このシーンのすぐ後に、僧侶らしき者の姿がすぐ映るのだが…どんな関係があるのだろうか。
終焉介護の作品は今までと違い、主人公が2人で2つの視点で展開されていく。
序章では咲千江の物語を体験し、本編では「直海」の視点で物語が進んでいく。
本編 倉本直海(22)
倉本直海は、出勤しなくなった富田咲千江の替わりとなり古賀宗一の訪問介護を担当することになる。
不安を抱えながらも宗一宅に着いた直美は、薄暗い部屋の中で宗一に挨拶を済ませるが、宗一は無言のまま表情を変えることはなかった…。
宗一宅で心霊現象が多発する
宗一の態度も謎であるが、宗一宅でも不思議な事が起こりはじめる。
誰も付けていないのに突然テレビの電源が付くことをはじめ、家の窓に鴉が衝突し絶命するのである。
余談だが…宗一をお風呂に入れる前に、外から見た光景は何だったのだろうか。
宗一の車椅子を押している人物がいるのだが…
私には、どうみても若い女性が車椅子を押しているようにみえるのだが…彼女は一体何者なのだろうか…
訪問看護の仕事をやりとげる為に必死にスケジュールをこなしていく直海であるが、宗一を寝かしつけた際に謎の現象が起きる…。
終焉介護は、誰もがこんな家の雰囲気は不気味に思うと感じる出来になっている作品である。
驚かすというよりも何か起きるかもしれないという恐怖の世界を作るのが上手い。
咲千江が飛び降りる
富田咲千江が未だ出勤しない事と、宗一宅で起こった心霊現象の謎と関連性があると睨んだ直海は、自宅に引きこもっている咲千江宅に訪れたが「もう関わりたくない」と怯える彼女から情報を得られる事は出来なかった。
咲千江の部屋から出て間もなく、叫び声を上げた咲千江がマンションから飛び降りて亡くなってしまう。
まるで何者かから逃げているかのようであるが、常軌を逸した行動までさせてしまう者の正体は何なのだろうか…。
直海に襲いかかる天狗の呪い
胸騒ぎがした直海は、急ぎ足で宗一宅へ向かう。咲千江が2階でみた者の正体を突き止めるべく(謎を解くべく)開くことができなった部屋に入る為に、道具を使うことになる。
道具がある場所は下記を参考に。
- テーブルにある封筒
- ネズミのいる布団
この部屋の中には謎のメモが残されており、地下へ行くための道具が置かれている。
地下には畳部屋から行けるのでマークを参考に道具を使うといいだろう。
宗一宅の地下は、通常ではあり得ない程の広い空間があるのだが、その道を歩いていくと天狗のお面を被らされて拘束されている宗一を発見する。
その後、そこにいるのは知っているよ等と聞き取りづらい声で襲ってくる何者かが現れる。
直海は「血まみれのメモ」に書かれている指示通りに宗一宅にある古時計を指していかねばならない。
メモには、
- 夕食の準備中に母親が刺され、時計が3時30分を指した。
- 少女が学校から戻ってきたとき、少女は首を絞められ、時計は8時10分を指した。
- 少年は階段の上から押され、時計は5時40分を指した。
- 父親は開いた窓から押され、時計は11時50分を指した。
とある。何者かは、物理攻撃をしてくる為、うまく逃げつつ時計の針を合わせていくのである。
時計の針を合わせるのは、
- 1階、食卓がある部屋の壁にある時計を3時30分に指す。
- 1階、宗一を寝かしつけた部屋の壁の時計を8時10分に指す。
- 1階、宗一を寝かしつけた部屋の壁の時計を8時10分に指す。
- 1階、階段前のテレビがある部屋の時計を5時40分に指す。
- 2階、開かずの間の隣の部屋にある時計を11時50分に指す。
であるのだが、はじめは恐怖と逃げるのに精一杯で時計のある場所を探すのは一苦労するだろう。私は、攻撃されながらも時計を合わせる実験をしたのだが、HPのようなものがあるようで、バッドエンドになることを発見した。真似はしない方がいい。
針を全て合わせると、1階にある箱から短剣のような(手にも見える)ものを取れるようになる。この短剣を天狗のお面を被った宗一に突き刺すと、呪いが解けて話すことが出来るようになるのだ。
宗一が言うには、天狗の呪いのせいで話すことができなかったという。
でもこれで終わった訳ではなく、まだ宗一を追っているらしい。春織(はおり)を使い自分自身を完成させようとしている事を伝えてくる。
春織とは、宗一の奥さんで既に亡くなっているのだが、鴉天狗は死者と対話する事が可能らしく春織の魂をこの世界に強制的に戻したという。
あの襲ってきた者は、宗一の奥さんである春織さんだったのである。
その春織を救って欲しいと頼まれる。
春織のお骨箱が仏壇に入っており、赤い紐で密封されているのだが、家から出せば悪魔は立ち去るだろうと宗一は言う。
2階の開かずの間であった場所に仏壇があり、春織のお骨箱を持って家から出ようとする所で鴉天狗が現れ部屋から出られなくなってしまうのだが、何度か襖を開けていくうちに家から脱出することが出来る。
あの時出会ったお坊さんがいう近くにあるお寺に持って行き、お祓いをしてグッドエンディングと思いきや、最後に直海と宗一さんが春織の墓参りをしている時に宗一の背中から鴉の翼が出てくるのである。
最後には、こう言葉が残される。
酷薄無残、こいつはお前があの家に足を踏み入れた時にはもういなかった、酷薄無残…。
終焉介護の謎と考察
終焉介護では、何度かメモが残されておりまるで主人公を誘導するかのような内容であることから、鴉天狗の仕業ではないか?という考察ができる。
はじめから宗一が亡くなっていたとすれば、完全に宗一の身体に入り込むために鴉天狗が儀式の為に利用したのではないだろうか。
だとすれば、宗一の妻である春織ははじめから鴉天狗に利用されており、儀式の手伝いをしていたのかもしれない。
そこで、儀式の最中に訪問看護をしてきた者を利用する手も考えつきメモを残していった。
もちろんはじめは、邪魔な存在であったはずだが、逆手を取ったのではなかろうか。
又、なぜ春織が襲いかかってきたのかと考えると、宗一を鴉天狗にさせたくない一心で狂気に走ったのかもしれない。
春織は最後に「宗一さん…会いたかっただけなのに…ごめんね…」と言葉を漏らしている。
謎の僧侶は鴉天狗だったのか
鴉天狗とは、堕落した僧侶が化けて出た姿という話しがある。修行を積んだが道を踏み外した僧侶が亡くなった後に天狗に化けて出るという逸話である。
そう考えると、はじめから僧侶が出てきた理由もあるのではないだろうか。
僧侶は、近くのお寺でお坊さんをやっていると話していた。近いうち来ることになると…。
元々の僧侶の姿で化けて出て、儀式の行方を遠くから見ていた…。そんな事も推測ではあるが考えられるかもしれない。
最後に、春織のお骨を鴉天狗である僧侶に直接渡す事で最後の儀式が終わったとでもいうのだろうか…。
あなたはどのように思われるだろうか。
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