1963年、徳島県池田町で一家6人が斧で襲われ、5人が命を奪われた凄惨な事件が起きた。現場となった浄水場の管理人宅跡では、現在も少年の霊や不可解な声、黒い影の目撃談が絶えない。地元では語ることすらタブーとされるという――今回は、池田町の一家惨殺事件現場にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
池田町の一家惨殺事件現場とは?

この場所は、1963年(昭和38年)10月14日深夜に発生した「四国連続強盗殺人事件」のうちの一つである。
犯人の森吉幸喜は、高松刑務所から仮出獄した直後、わずか20日ほどで強盗・殺人を繰り返しながら四国を転々としていた。
事件当夜、森吉は徳島県三好郡池田町(現在の三好市)の浄水場近くにあった管理人宅に押し入り、一家6人を斧で襲撃。
うち5人が殺害され、唯一命を取り留めた娘も重傷を負ったとされる。
現場の状況は筆舌に尽くしがたい。頭部を割られた遺体が幾重にも重なり、2歳の幼児が頭の半分を失った状態で、おもちゃのバットを抱いたまま息絶えていたという。
この事件は、地元のみならず四国全体に深い恐怖を刻みつけた。
管理人宅は後に解体されたものの、土地には今なお重苦しい空気が漂い、近隣住民ですら口にすることを憚る“忌地”となっている。
池田町の一家惨殺事件現場の心霊現象
池田町の一家惨殺事件現場の心霊現象は、
- 幼い少年の霊が目撃される
- 夜間、突然にすすり泣く声が聞こえる
- 大人の男の影が、誰もいない場所を横切る
- 写真に黒い影が写り込む
- 不意に背後に気配を感じる
である。以下、これらの怪異について記述する。
最も多く目撃されているのが、2歳で命を奪われた男児の霊である。
おもちゃのバットを手に持ち、顔の半分が血に染まった姿で現れるとされる。
目撃者の中には「言葉にならない恐怖を感じた」と語る者も多く、その表情はまるで「遊ぼう」と語りかけてくるようだという。
また、深夜になると誰もいないはずの空間から、子どもとは思えないほど苦しげな嗚咽が聞こえることがある。
録音機材を持ち込んだ者の中には、帰宅後データを確認した際、誰も発していない「たすけて…」という声が入っていたという報告もある。
大人の男性の影も複数回確認されている。一瞬で視界の端をよぎる、黒ずくめの男。
その姿は、犯人・森吉の影とも、犠牲者の父親の霊とも言われているが、誰も確かめようとはしない。
そしてこの場所では、写真撮影時に高確率で“何か”が写り込む。
目の無い子どもの顔、ありえない位置に現れる手、黒いモヤのようなもの…。
それらは必ずしも現場で確認できるわけではなく、後になって画像を確認した際に浮かび上がることが多い。
時折、背後に人の気配を感じて振り返っても、そこには何もいない。ただ冷たい風と、ぴたりと肌に張り付くような“視線”だけが残るという。
池田町の一家惨殺事件現場の心霊体験談
とある訪問者の証言によれば、深夜2時ごろ、一人で現場を訪れた際、突然スマホがフリーズしたという。
電源も落とせず、画面には「ま…て…」という文字がノイズ混じりに浮かび続けていたという。
別の者は、管理人宅跡と思しき場所に花を手向けた直後、背後から「ありがとう」と囁くような声を聞いた。
だが、周囲には誰もいなかった。
また、心霊写真に悩まされた者の中には、その後1週間にわたり金縛りに遭い続けた者も存在する。
夢の中で“顔のない男”が毎晩枕元に立ち、斧を振り上げる瞬間に目を覚ますという悪夢を繰り返したという。
池田町の一家惨殺事件現場の心霊考察
この場所に漂う霊的現象の根底には、あまりにも突然で無慈悲な“死”が存在している。
抵抗の余地もなく命を絶たれた家族の無念、逃げ惑う暇もなく襲われた恐怖、守れなかった悔しさ、そして訴えることすらできなかった幼子の声なき叫びが、今なおこの地に焼き付いているのではないか。
特に少年の霊の目撃談が多いのは、その“無垢”さゆえに成仏しきれないのかもしれない。
彼にとって、あの瞬間が最後の“遊び”だったのだとすれば、その姿が現れるたびに、何か訴えかけようとしているのかもしれない。
人は場所に記憶を刻むが、霊はその場所に魂を縛られる。
池田町のこの地は、まさしく“時間が止まったままの場所”なのである。
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