北九州市若松区の最北端に位置する遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)は、美しい海と夕日が望める人気の景勝地である一方で、古くから不可解な心霊現象が噂される場所でもある。林道に現れる女性の霊、灯台の敷地内で囁かれる事件のウワサ、そして神社に現れる子供の霊──。今回は、遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)とは?
の外観.jpg)
遠見ヶ鼻、またの名を妙見埼灯台は、福岡県北九州市若松区の最北端に位置する岬である。
昭和41年3月に初めて点灯されたこの白亜の灯台は、若松北海岸の砂岩の絶壁に建てられており、周囲には散策路や海岸線が整備され、観光地としても知られている。
この地は江戸時代、黒田藩によって設けられた遠見の番所があった場所で、密貿易船の監視のために利用されていた歴史を持つ。
岬の一角には北極星を信仰する妙見信仰の名残である御嵜神社も存在し、その神社の下には、今なお妙見社の神額が掲げられている石鳥居がひっそりと佇む。
昼は美しい海と奇岩、夕暮れには鮮やかな夕日が望める景勝地であるが、夜になるとその景色は一変し、不気味な沈黙に包まれる。
その静寂の中に、数々の不可解な現象が潜んでいるというのだ。
遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)の心霊現象
遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)の心霊現象は、
- 林道に現れる女性の霊
- 灯台敷地内トイレにまつわる事件のウワサ
- 御嵜神社付近に現れる子供の霊
である。以下、これらの怪異について
林道に現れる女性の霊
妙見埼灯台へと続く林道は、昼間でも木々が生い茂り、どこか異様な静けさを湛えている。
その林道で、夜になると白い服を着た女性の姿を見たという証言が相次いでいる。
彼女は遠くからこちらをじっと見つめているだけのこともあれば、ふと視界から消え、背後に現れるという話もある。
その姿を目撃した者は決まって「言いようのない寒気」と「耳鳴り」に襲われたという。
灯台敷地内トイレにまつわる事件のウワサ
灯台の敷地内にあるトイレでは、かつて事件があったというウワサが広まっている。
その詳細は定かではないが、深夜にこのトイレを訪れた者の中には、個室から誰もいないはずの声が聞こえたり、鏡に映るはずのない影を見たという証言がある。
異様な湿気と鼻をつくような鉄の匂いに「ここはおかしい」と感じ、すぐに立ち去った者も多い。
御嵜神社付近に現れる子供の霊
妙見埼灯台のすぐそばにある御嵜神社では、夜になると子供の笑い声が聞こえるという。
周囲に子供の姿などあるはずもなく、その声は鳥居の下から聞こえてくるという者もいる。
特に満月の夜、社の階段にぽつんと立つ小さな影を見たという体験談もある。
近づこうとした瞬間、影は消え、辺りは急に風が止んで静まり返ったという。
遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)の心霊体験談
実際にこの場所を訪れた人物の証言によれば、ある晩、夕暮れ時に灯台へ続く林道を一人で歩いていた際、突然誰かが後ろを歩いているような足音が聞こえたという。
振り返っても誰もおらず、だが確かに「草を踏みしめる感覚がすぐ背後にあった」と語る。
灯台の敷地にたどり着いた途端、その足音はぴたりと止んだが、今度はトイレの個室の扉がひとりでに「ギィ…」と開く音が響いた。
不安に駆られたその人物は、逃げるようにその場を後にしたが、その帰路、御嵜神社を横切る際に、何かが鳥居の陰にスッと隠れるのを見たという。
「あれは、人ではなかった」と震えながら語ったそうである。
遠見ヶ鼻(妙見埼灯台)の心霊考察
この地が持つ歴史的背景、すなわち江戸時代の監視番所という役割、北極星信仰、そして灯台という「海の命」を見守る存在。
これらが複雑に絡み合い、土地に深い霊的エネルギーを宿らせている可能性がある。
特に灯台や神社といった「結界」のような場所は、霊的存在が集まりやすいとも言われており、それが現象として顕現しているのではないかと考えられる。
女性の霊や子供の霊が現れるという点についても、海にまつわる悲劇や、何らかの未浄化の想いが関係しているのかもしれない。
また、事件のウワサがあるトイレの存在は、「残留思念」の溜まりやすい場所としても知られ、特に人の出入りが少ない夜間には、そうしたエネルギーが形を取ることがあるとされる。
遠見ヶ鼻は、単なる美しい観光地という顔の裏に、今なお語り継がれる霊的な過去を抱えている場所なのである
コメント