かつて多くの人々が訪れた遊園地でありながら、今では「二度と近づいてはならない場所」として知られるようになった。今回は、サニーランド蛇ノ島にまつわるウワサの心霊話を紹介する。
サニーランド蛇ノ島とは?

サニーランド蛇ノ島(じゃのしま)は、岩手県盛岡市上堂、北上川の中洲「蛇ノ島」にかつて存在した私設遊園地である。
1967年(昭和42年)に開園し、東北初のジェットコースターやゴーカート、マンモスプールなど多彩なアトラクションを有していた。
冬にはプールがスケートリンクへと姿を変え、四季を問わず賑わいを見せていた。
この遊園地へは、厨川側からロープウェイで渡るというロマンあふれる仕組みが導入され、開園当初は大きな注目を浴びていた。
しかし、開園からわずか3年後の1970年、遊園地は突如として閉園。公式には「営業不振」とされたが、幼児の死亡事故や川の氾濫による孤立化など、数々の噂が囁かれている。
洋館やプール跡地は長らく廃墟のまま放置され、風雨にさらされた姿はまさに“呪われた遺構”である。
2019年時点では立ち入りが禁止されていたが、2024年からは所有者の整備により、一部立ち入りが可能となっている。
サニーランド蛇ノ島の心霊現象
サニーランド蛇ノ島の心霊現象は、
- 少女の霊が現れる
- 男性のうめき声が聞こえる
- 子どもの泣き声が響く
- 「誰かがいる」気配と囁き声
- 撮影した写真が異常にぶれる
である。以下、これらの怪異について記述する。
まず、この場所で最も有名な霊的存在が「少女の霊」である。
モニターを覗き込んでいた少女が、遊具のチェーンに首を絡めてしまい、最悪の事故に至ったという噂がある。
首が引きちぎれるという凄惨な状況だったとも言われ、現在でもその場に少女の霊が現れるという。
また、無人の空間で突如響く「男のうめき声」や、「子どもの泣き声」は、明確な音源もなく空間にこだまする。
特に夜間、洋館跡付近でその声を聞いたという証言が多く残されている。
さらに、「誰かに見られている」「何者かがすぐそばにいる」という気配を感じると同時に、囁くような声が耳元で聞こえるという体験談もある。
声は一人でに録音機器にも記録されていたとの報告もあり、単なる錯覚ではないことを裏付けている。
また、この場所で撮影された写真の多くが、異常なほどにぶれていたという証言がある。
人影が重なったような写り方や、光源が渦を巻いていたなど、説明不可能な現象が度々報告されている。
サニーランド蛇ノ島の心霊体験談
ある若者グループが深夜に蛇ノ島へ訪れた際の体験である。
最初は何事もなく、橋を渡って奥へ進んでいたが、途中で「拳銃か火薬のような破裂音」が何度も響き、近隣の犬が狂ったように吠え始めたという。
その時、友人3人が「誰かの話し声が聞こえる」と口々に言い出したが、1人だけはその声をまったく聞き取れなかった。
さらに奥まで進むと、再び大きな破裂音が鳴り響き、犬の吠え声が激しさを増した。
その後、白い車がひっそりと停められており、老人マークが貼られていた。
誰のものかは分からず、不気味な静寂の中、グループは島を後にした。
帰宅後に撮影した写真を見ると、ほとんどすべてが異常なブレ方をしていたという。
あまりにも奇妙で、恐怖を感じる場所だったため、「二度と行きたくない」と彼らは語っている。
サニーランド蛇ノ島の心霊考察
サニーランド蛇ノ島の心霊現象は、物理的な廃墟という存在に加え、閉園に至るまでの数多くの噂が混ざり合い、現在の“呪われた場所”というイメージを形成している。
特に、少女の死亡事故や男性のうめき声といった現象は、遊園地の「楽しかった記憶」と真逆の「深い悲しみや苦痛」を感じさせるものであり、現世に未練を残した霊がさまよっている可能性が高い。
また、異常な写真のぶれや音の幻聴は、単なる心霊ではなく、“場所そのものに記憶が刻まれている”タイプの心霊現象であるとも考えられる。
廃墟という物理的な残骸が、まるでタイムカプセルのように過去の苦しみを閉じ込め、それが訪れる者に干渉しているのかもしれない。
現在では観光地化が進みつつあるが、そこに踏み込むことで何を持ち帰ってしまうかは、誰にも分からない。
興味本位で足を踏み入れるには、あまりにも危険すぎる場所である。
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