忍野八海」は、富士山の東北麓に位置し、湧き水の透明度が特筆される場所。湧池では、潜水時の命綱の重要性が警鐘となる心霊現象が報告されているという。今回は、湧池（忍野八海）のウワサの心霊話を紹介する。

湧池（忍野八海）とは？

忍野湖はかつて火山によって形成された湖で、現在は地下水の湧出口があり、8つの小さな池になっている。

これは溶岩流の下から湧き出る地下水によって保たれており、自然地質学的には貴重な情報源だ。

そのため、1934年(昭和9)5月1日に山梨県南都留郡忍野村の忍野八海は史跡名勝天然記念物に指定された。

昔の忍野八海は、禊(みそぎ)の場所として知られ、人々が穢れを祓う聖なる場所だった。

8つの池にはそれぞれ番号と名前がつけられている。

• 出口池(でぐちいけ) – 一番霊場
• お釜池(おかまいけ) – 二番霊場
• 底抜池(そこなしいけ) – 三番霊場
• 銚子池(ちょうしいけ) – 四番霊場
• 湧池(わくいけ) – 五番霊場
• 濁池(にごりいけ) – 六番霊場
• 鏡池(かがみいけ) – 七番霊場
• 菖蒲池(しょうぶいけ) – 八番霊場

これらの池は、古代からの歴史と信仰が息づいている。

溶岩の間から湧き出した水からできた池(湧池)の透明度が凄い pic.twitter.com/5GlvJhJ04u

— ポムの蒼。(ポムノアオ) (@pomu_iyashi) May 22, 2023

湧池の概要

忍野八海は、天保14年（1843年）に富士講の一つである「大我講」によって再興された。

この講は富士川沿線や峡南地方を中心に活動した。

忍野八海は関東一円で知られ、富士山根元の八つの湖を巡る霊場としても繁栄。

この霊場では、各池に仏法を守護する八大竜王が祀られた。

特に5番霊場の湧池には、徳叉迦竜王と呼ばれる龍が祀られ、その龍が怒ると人や動物が息絶えると信じられていたのである。

湧池は、忍野八海の中でも最も水深が深く（水深4m）、湧水量が豊富で、透明度が高いのが特徴。

湧池（忍野八海）の心霊現象

湧池（忍野八海）の心霊現象は、

• 命綱なしで潜水するとあの世に連れていかれる
• 溺死した者の霊が出る

である。湧池は富士山の東北麓に位置し、富士山や周辺の山々からの伏流水が湧き出ている。

この地は新富士火山の透水層や古富士山の不透水層よりも下の透水層から高水圧の地下水が湧き出る珍しい場所なのだ。

湧池は忍野八海の中でも最も水深が深く（約4m）、その透明度は非常に高い。

しかし、この池には心霊のウワサもつきまとっている。

1987年、テレビ番組の撮影で湧池に潜水したダイバー2名が溺死するという事故が起きた。

湧池は水深が約4mで、潜水のプロでさえも迷子になるほどの場所だという。

この事故以降、湧池には霊的な存在が関与しているのではないかとのウワサが立ち、心霊スポットとして知られるようになった。

地元のダイバーたちも「命綱を付けるべきだった」と警告していたそうだ。

湧池の底には洞窟があり、それが事故の原因と考えられている。

ここは美しい景色と共に、危険な場所でもあるのだ。

また、湧池には天保14年に立てられた石碑があり、湧池の名前や禊ぎの順番、竜王の名前などが刻まれている。

この地は歴史的な重要性も持っている。

また、菖蒲池でも霊の目撃談があるらしく、女性の霊が見えるという話がある。

池の近くにあるトイレに霊がいたという情報も。

ちなみに湧池は横穴があってかなり入り組んでる。
昔、撮影のためにダイバーが潜ったんだけど上がってこなくて死亡した事故があって遺体捜索に2週間かかったそうな。
心霊スポットとしても有名です。

— スパチン (@miyamiya3527) July 22, 2015

闇に誘われた湧池

ある晩、A君とB子は忍野八海の湧池に立ち寄った。

彼らは湧池の秘密に興味津々で、その透明な水面が何かを隠しているように感じた。

「A君、本当に行くつもりなの？」B子が心配そうに尋ねた。

A君は真剣な表情で答えた。「この場所に何かがあると感じるんだ。それを知りたいんだよ。」

湧池の水面には闇の影が立ちこめ、まるでそこに何かが待ち構えているかのようだった。

A君は心霊のウワサを聞きつけてから、この場所に強く引かれていた。

「でも、危ないよ。あの世に連れて行かれるかもしれないって言われてるし…」B子の声には不安が滲んでいた。

A君は頷きながらも、決意を固めて湧池に足を踏み入れた。

すると、水面がゆらぎ、何かが湧き出すような音が聞こえた。

「A君、待って！」B子の声が後ろから聞こえたが、A君は進み続けた。

その瞬間、湧池から不気味な声が聞こえた。「こちらへ… こちらへ…」

A君は恐怖に震えながらも、声に引かれるように進んでいった。

「ようこそ…」という声が響く。

A君は背筋が凍るような感覚に襲われた。

「A君、帰ろう！ここは危険だ！」B子の叫び声が響き渡った。

しかし、A君はもう後には引けなかった。

闇に引かれるように、足を踏み入れたのである。

以後、A君は戻ることはなかった。

B子は彼を追ったが、湧池の水面は再び静かになっていた。

A君は湧池の闇に取り込まれ、彼の存在は忍野八海に永遠に封じられてしまったとでもいうのだろうか。

その後も、湧池のほとりでは夜な夜な、A君の名を呼ぶ声が聞こえるという話がある。

湧池（忍野八海）の場所・アクセス・地図

湧池（忍野八海）の地図（Googleマップ）